夜寝るときや、朝起きたときめまいがするのは何かの病気なのでしょうか?
寝ようと思って横になった時ぐらぐらとめまいがしたり、
朝起きた時に少し頭の位置を変えるとぐらぐら・・・。
頭を動かした時に、短時間回転性めまいが起こるのは
良性突発性頭位変換性めまいです。
寝がえりをうったり、頭の位置を変えた時だけで、
数秒から数十秒の回転性めまいが起こるもので、難聴も耳鳴りも吐き気も伴いません。
良性突発性頭位変換性めまいの特徴は、めまいは長くても30秒以内に収まること、
頭を動かさなければ絶対に起き無いことです。
また、長くても数週間ほどで自然に治るという特徴があります。
このめまいは非常に多い病気で、耳の奥にある耳石器という部分の異常で、
体位変換によって頭が特定の位置になった時に限って起こります。
このタイプのめまいは、めまいの起こる体位を繰り返すと、
次第にめまいが軽くなって、ついには起こらなくなってきます。
このことを治療に応用して、運動を繰り返して
めまいを起こらなくする運動療法が行われています。
良性突発性頭位変換性めまいの原因は、三半規管の中に浮遊する
耳石のかけらのようなものの刺激によるものと言われています。
その治療法として、座ったり、横になったり、顔を傾けたりして
三半規管に浮遊している耳石をもとの卵形嚢に戻す方法(エプリー法)や、
耳石を三半規管内に拡散させる方法(ブランド・ダロフ法)などが行われています。
この良性発作性頭位変換性めまい症になると、
一度改善しても再び発症する可能性があります。
そのため、発症した時の状態を思い出して、
その体勢や頭の位置を把握しておくことをオススメします。
めまいを起こす位置に頭を置き続けると、
だんだん慣れてきてめまいが起きにくくなるといわれています。